イノベーションとしたり顔

先日、面白いことを聞きました。

そのまま書くと(話し言葉で申し訳ないのですが)、

「『イノベーション』って言う奴ほどイノベーティブじゃねえんだよ。」

という言葉でした。

話をお聞きしたのは、大学で技術移転の仕事に関わってこられ、今も特許関連の仕事をされている方です。おそらく、発明者が発明を使って何かしたい時に、それを促進するはずの支援者や関係者が、なんだかんだ言って結局は何もしないとか、邪魔をしてしまうというような現象を見てこられてのでは?と推察しました。

私はその言葉にビビッときました。事業開発の仕事は失敗がつきもの。失敗したときに、したり顔で後から「やっぱりねー」と言う方はいるのです。言わないにせよ、振る舞いによって周囲にそう感じさせてしまう方がいるのです。

実は自分がそうでした。

新規事業が好きで馬鹿なことでもどんどん進めていたので、主にそういうタイプの人に馬鹿にされる側でしたが、見聞きするのは自分の企画案だけではありません。同僚や仲間の企画案を聞くとき、自分では知らずに評価コメントするようにものを言うような感じだったなあ、と思います。具体的には、「ありえないことを話しても仕方ないんじゃない?」とかそういうことを言っていました。

今でも、同僚や取引先との会話でこうした会話をしないように気をつけてはいても、自然と「したり顔」が出ていることがあります。自分がされたら嫌なこと、人にはしないようにしたいものです。

実はそれこそが(嫌なことをしないこと)、イノベーションを促進する原動力のひとつだなあと思うのです。本当にイノベーティブな人は自己燃焼式で自らどんどん進めていきます。どこか欠けているところを評価する感じで指摘するのではなく、支援して補強する。だって、自己燃焼式の人を神輿に担いで、どんどん神輿を運んで行けばイノベーションに立ち会えるのですから。たとえ、自分がイノベーティブではなくても、イノベーションを目の当たりにしてその関与者になりたい、と思うのです。

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