ダントツ化フレームワーク ~未来を造る人になる#18~

こんにちは、JOSUIの中村です。

新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第18回目です。

今回は、「#18ダントツ化フレームワーク」というテーマで書きました。

前回は、「#17ビジネスモデルを考える3」というテーマで書きました。前回のエントリーは こちら

メールのバックナンバーは こちら からご覧ください。

前回のメールでは、ビジネスモデルを変えるための正しい準備の内容について書きました。

ビジネスモデルを変革するには、環境変化にいち早く気づくことが重要だと書きましたが、いち早く気づいてビジネスモデルを変革することがうまくできれば、高収益のビジネスモデル(ダントツビジネスモデル)を作ることが出来ます。

今回から、ビジネスモデル変革の事例についていくつか事例を挙げたいと思います。事例を挙げながら、ダントツ化のためのフレームワークをご紹介しましょう。

<未来工業の事例>
未来工業は東海地方では極めて有名な会社です。
スイッチボックスという一見するとコモディティに見える業界で高い市場シェアを実現しており、社員は残業しないとか「ホウレンソウ」しないとか、面白い会社としても広く知られています。
社員の給料も高く、まさに「ダントツ」の会社であると言えるでしょう。

では、未来工業のダントツの背景にはどういうビジネスモデルの変革があったのでしょうか?
まずビジネスの形態を確認します。未来工業の顧客は、問屋さんです。スイッチボックスを問屋さんに卸し、問屋さんが大工さん・工務店向けに販売します。BtoBtoBビジネスです。

BtoBビジネスでも、BtoCビジネスでも、一般的な考え方であれば、お客さん(未来工業の場合、問屋さん)の言うことを聞いて開発するのが普通だと思います。

しかし、未来工業は違います。
営業と開発が、大工さんが施工する現場に出向くのです。
大工さんは現場のプロ。使用するものがどんなに使いづらくても現場を仕上げる必要があるわけですが、それだけに、個々の製品に対しても意見を持っていることが多いようです。
未来工業の担当者は現場に赴いてヒアリングし、改善点を抽出、開発につなげるという手法を取っています。
使用者に直接聞くからこそ、スイッチボックスの形状とケーブルが抵触するとか、ネジがケーブルに突き刺さるとか、様々な問題を拾うことができ、それを防止するための形状や機能を有する新商品を開発することができるのです。問屋さんは決してつかんでいない一次情報を入手して開発しています。

さらに、未来工業の特許出願件数はダントツです。高い登録率も挙げられます。
これは、課題にいち早く気づいていることの証でもあり、ダントツ企業の証拠の一つといえます。スイッチボックスという一見コモディティに見えるようなものでも、それが高い参入障壁となって、高い市場シェアを保っています。

<未来工業の事例から学べること 〜頼らない〜>
未来工業の事例から学べることは何でしょうか?
私は、顧客に「頼らない」ことだと理解しています。 BtoBビジネスでは、殆どの場合、「顧客の顧客」が存在します。

BtoBtoBだったり、BtoBtoCだったりしますが、いずれにせよ顧客の顧客がいるわけです。 そして、我々が作る商品やサービスは、顧客の顧客に提供されることもあります。
未来工業のスイッチボックスはまさにその代表例です。
顧客は問屋さん、顧客の顧客は大工さんという具合です。

我々が作る商品やサービスは誰のニーズを満たすべきなのか?

ダントツ化のためには、「顧客の顧客」のニーズを満たすことです。

何故か?

顧客は、顧客の顧客のことをほとんど知らないからです。あるいは、知っていても教えてはくれません。

未来工業の事例で言えば、問屋さんは大工さんのことを知らないのです。
従って、問屋さんに聞いてもダメで、大工さんに聞くのが一番です。
そういう意味で、「頼らない」ことが大切だと思っています。

未来工業の場合、環境の劇的な変化があったわけではなく、業界のルールが環境によって変えられたケースでもありません。
業界のルールを自ら変えたパターンです。

極論すると、かつては、問屋に言われるがままに作るのが「勝ちパターン」だったわけです。
未来工業は、その業界のルールを変えました。大工さんの使いやすいスイッチボックスを問屋さんに提供するのがよく売れる製品であるというルールをつくったわけです。

当然といえば、当然ですが、業界内にいると、既存のルールを打破しにくいものです。
そして、未来工業は自らつくったルールにいち早く自社の制度を最適化していきました。そして、ビジネスモデル変革に成功したのです。

次回は、ダントツ化フレームワークのもう一つである、「競争しない」を見ていきましょう。

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