「あの時は、社員が業務に自信を持っていないことを知って、愕然としましたよ」
こう振り返るのは、A社長です。
A社は関西地方にある売上30億円の製造装置メーカーです。
A社は営業に優れており、順調に業績を伸ばしていました。
そのため、ここ数年は過去最高の「売上」を上げていました。
しかし、ある時、A社長はうつろな表情でコンサルタントの私にこう言いました。
「中村先生、過去最高の売上を達成しましたよ」
A社長は統率力の強い方です。
社長のもとで、A社全体がよく仕事をし、業績を伸ばしていました。
営業部門だけでなく、開発部門もです。
実によく顧客要望に対応する組織でした。
しかし、A社に関わるようになった私はあることに気付きました。
それは、開発部門が「顧客要望に沿った商品を開発するのが自分たちの仕事」であると考えていたことです。
そして、A社では増収の一方、「減益」だったのです。
そう、「増収減益」です。
なぜ、顧客要望対応に優れたA社のような会社が減益になってしまうのか?
この理由については、経営者であってもなかなか気づけないと思います。
しかし、よくよく考えるとシンプルです。非常に単純化をすると、このようになります。
顧客要望対応は減益を招きます。
独自性もなく、知財も取れないため、
すぐにマネされるからです。
A社では、社長と幹部の会議を開きました。
増収減益の事実をうけとめ、独自性のある技術・知財を開発するために部署を新設することにしたのです。
新設した部署では、これまで手つかずだった独自性の高い技術を作って、特許を取り、商品化するための仕組みを作ることにしました。
独自の技術・商品を作るためには仕組みが必要です。
どんな仕組みかといえば、
非公知の潜在課題を、
サイテキ技術で解決し、
排他的知財を取得する
仕組みです。
この仕組みの導入作業を通じて、社員の意識は大きく変わりました。
「独自性の高い技術・商品で高収益な新商品を作るのが自分たちの仕事」と思うようになったのです。
仕組みが出来た上に、新技術事業のテーマが複数走っているのは言うまでもありません。
A社に適用したのは、
私がまとめ上げた「キラー技術開発法」です。
キラー技術開発法とは、
非公知の潜在課題を、
サイテキ技術で解決し、
排他的知財を取得する
方法です。
私はかつてNEC(日本電気)に在籍していました。
私が在籍していた当時、NECは日本一特許を出す会社だったと記憶しています。
しかし、売上は半減しました(当時の売上が6兆円、現在3兆円弱)。
現在では、粗利は30%に届きません。
弁理士でもある私は知財をたくさんとっても意味がないことをよく知っています。
高収益のためには少しでもいいので質の高い知財を取らなければならないのです。
質を高めるには研究開発のやり方を変えなければなりません。
NECのように粗利20%台はきついもの。
会社全体として40%台、できれば50%台にのせたいものです。
実際に、私のクライアントでは、粗利90%商品という新商品が実現し、
全体として粗利50%になった会社が出ています。
現在、高粗利を実現する「キラー技術開発法」をまとめて、定期的にセミナーを開催しています。
経験を踏まえて実践可能なノウハウをお話する予定です。
ご多忙かと思いますが、日頃なかなか聞けない情報をまとめていますので、高収益化のために是非足をお運び下さい。
大変お忙しいところ、目を通していただきありがとうございました。
心より厚く御礼申し上げます。
末筆ながら貴社の発展を心よりお祈り申し上げます。
株式会社如水
代表取締役・弁理士 中村大介