4日目 技術営業のソリューション化

・このページは、凝縮してR&Dマネジメントの基本的な考え方を説明するものです。
・利用シーンに合わせて、動画(再生速度調整や字幕が利用できます)でも、テキストでも説明を理解することが可能です。どうぞ情報収集にお役立てください。

動画による説明(約7分)

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・ゾンビテーマの可視化、資源再配分

テキストによる説明
はじめに

それではこの動画では技術営業のソリューション化について見ていきましょう。

この資料はR&Dトランスフォーメーションのカタログの28ページ目になります。技術営業のソリューション化です。

皆さんの会社は営業の方がいらっしゃると思うんですけれども、営業の方が単なる物売りになってしまって、例えば物をキロで売るだとか、量で売るだとかいうようなことが行われているのではないかなと思います。当然価格競争で競合とほぼ同じ技術で同様に競争になっていることもあります。

同じ技術がベースなので競合が模倣することが容易で、基本的にこの技術営業のやり方というのは儲からないやり方になります。ではソリューション企業は何が違うかというと、顧客の課題解決を売ります。

1キロいくらみたいな形で明細を示さずに課題解決でいくらですという売り方を主体します。競争があまりありませんし、独自の技術プラットフォーム技術の組み合わせでやりますので、実質的な競合がいないことが多いです。

異なる技術ベースのため模倣が困難ということになりまして、どちらが儲かるのというと明らかにこのソリューションの方が儲かるということで競争にならないため、事業が高収益になるということがあります。

営業のコメントに出る低収益

皆さんの会社では、例えばこんなことを営業の方が言ってないでしょうか。「細かい要望を聞くことができる、これがうちの強みだ」とか、「うちは小回りが利くのが強みなんだ」とか言ってませんでしょうか?

こういう言説は顧客要望対応の象徴でして、顧客要望対応で振り返りますと前の動画でもお示ししてますけれども、売れそうでできそうなものをやっていくという考え方、これが顧客要望対応になります。ゾンビテーマを生み出す考え方です。

この顧客要望対応の考え方でやると現実を招くというのが結論です。必ず利益が減ります。

なぜか?

競争になるからです。このようなことをしようとすると必ず技術開発が忙しくなって低収益になっていきます。儲からないものに資源を使い果たすというわけですね。

そのためにもそれを防ぐためにも資源配分をうまくさせるということが必要です。つまりゾンビテーマの排除ということですね。ゾンビテーマの排除に関しては前の動画でご説明しているこのフローになります。

このゾンビテーマの排除というのをしなきゃならないんですけども、それを脱するには営業が技術リソースを使わずして高い利益を上げるように工夫しなければなりません。

ということで、営業が物を売っているという発想で考えているうちはなかなか資源配分の転換というのができないということですね。それがソリューション化お客様代の解決という観点に営業の視点を向けていくということになります。

下請けになる技術営業

技術マーケティングで営業も変わります。こちらソリューション化前が上ですね。そしてソリューション化後が下の図ですけれども、もともとは商談前・商談中・商談後ということで示してますけども、上の方のソリューション化前はどうしても下受け的な対応になっています。

下受け的で低収益で商品を売るんだけど、その商品はいかがですかと売り込んでいって顧客にスペックインしてもらいたいということで、顧客から何か言われてそれを技術に持ってくるというような形になってしまいます。

課題解決(下)だとどうなるかというと、課題解決セットを売ることになります。顧客の潜在課題解決できますということになります。そうすると顧客はそれに興味を持ってくれますので、この課題解決できますよと言うことができます。

このようにすることで上流での話ができるようになります。営業ができる範囲が広がります。ではこのような技術マーケティングをどのように進めていくかというと、まずこれはソリューションマッピングというものです。

これは昨今の技術マーケティングや営業戦略の中で非常に大事なものです。ソリューションマッピングはまず外部のマーケットトレンドをしっかりと見ておかなければなりません。

外部のマーケットトレンドを見ておくことで、どのような課題が市場で求められているのか、どのような製品が求められているのか、それを見極めることができます。

それに加えて顧客の中にはもちろん個別の要望があるわけで、それをまず整理することが必要です。整理するためには顧客インタビューや市場調査をきちんと行っていくことが大事です。

それを基にして顧客の潜在課題を探り当てることが大事です。潜在課題を見つけたらそれを解決するためのプロダクトやサービスを創り上げていくことが求められます。

潜在ニーズを発掘する技術営業

そしてそれを市場に投入していくわけです。それによって市場の期待に応えることができますし、顧客の課題解決ができるわけですね。これがソリューションマッピングの流れです。

ソリューションマッピングができれば営業もそれに基づいて進めることができます。

例えば外部のマーケットトレンドでこれから需要が高まるだろうというところを見極めておいて、それに合わせて顧客の要望を整理して、それに基づいてソリューションを提供していく。

それを通して顧客と一緒に成長していくということができます。

また、ソリューションマッピングを進める上での注意点としては、必要以上に高度な技術だけに固執せず、市場が求めているものを見極めながらバランスを取ることが大事です。

また、トレンドを見極める際には先を読む力が求められます。

このようなアプローチをしていくことで、営業がソリューション化を進めていくことができます。ただし、このアプローチは単なる商品や技術を売り込むのではなく、顧客の課題を解決するための提案が求められるため、営業のスキル向上が欠かせません。

まとめ

まとめると、技術営業のソリューション化は、商品の単なる物売りではなく、顧客の課題解決を提案し、それを実現するプロダクトやサービスを提供するアプローチです。

これにより価値提供が高まり、収益も向上します。ソリューションマッピングを通じて外部のマーケットトレンドと顧客の要望を把握し、それに基づいてソリューションを提供していくことが重要です。

ただし、高度な技術だけでなく、市場が求めるものを見極めながら、トレンドを先読みする力も必要です。このアプローチにより、営業がソリューション化を進め、顧客との信頼関係を築きながら事業を発展させることができます。

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