こんにちは、JOSUIの中村です。
新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「
特許の調査はいつ、誰が、どのようにすべき?
先般、とある企業内弁理士の方とお話をする機会がありました。
ある話が共通の話題として上がりました。
それは、「研究開発に呼ばれたらもう「手遅れ」なことが多い」
という話です。
どういうことかというと・・・こんなことです↓
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ケース1)研究開発が進んでから知財を考え始め、知財部との会議します。
その段階で特許調査をする。
他社知財があって、思い通りの特許が取れない。
時既に遅しです。
ケース2)共同研究をしていたら、相手の力が当てにできないことが分かった。
最初の出願を共同でしてしまった。
改良モードを出願したい。
ここで知財部門担当者を呼ぶ。
優先権主張出願は単独ではできないことがこの時点で分かる。
(特許法41条のマニアックな点です)
ここでも時既に遅しです。
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知財は重要、でも
「知財は重要」
「知財に力を入れる」
とは聞くものの、知財といえば、「新規性」やら「進歩性」やらのキーワードばかり・・・。
当たり前のものもあり、難解なものもあり、ほとんど興味が持てなくありませんか?
私も弁理士受験時代はよく予備校で寝ていました。
ほとんど興味が持てませんでした。
なんとか受験時代は乗り切ったのですが、知財知識を記憶しておいて本当に良かったとおもうのは、実務に生きるからです。
弁理士としての実務ではありません。
研究開発マネジメントの実務です。
例えば、上のケースで考えてみると、こう変わります。
ケース1)テーマ立案時に知財を調べ、知財が取れるやり方を選ぶ
テーマ立案段階でクレームの概要/明細書記載事項を書いておく。
明細書の空白を埋めるように実験をする。
空白の埋まった明細書で出願するように弁理士に依頼する。
ついでに他社のやりそうな方法も知財を押さえる。
ケース2)共同研究の相手方から「特許を受ける権利」を買い取る。
その上で出願する。
あとの出願が優先権の問題にならない。
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などです。
こっちの方がスマートでしょう?
こういう風に仕事が進むのが理想です。
スムーズですし、はじめから方針が明確ですから気持ちいい。
このように進むためには、エンジニアや営業の方が持っていた方がベターです。
「踊る大捜査線」風に言えば、
「知財は知財部で必要なんじゃない!現場で必要なんだ!」
です。
次回から、エンジニアに必要な知財の知識を実務的な例のレベルでおさらいしてみましょう。